シジュウカラは日本全国で見られる小型の野鳥です。その愛らしい見た目と身近な生息地から、多くの人に親しまれています。特に巣箱を設置すると入居してくれることも多く、庭での野鳥観察を楽しむきっかけとなる鳥のひとつです。近年ではYouTubeやSNSでもその姿や声を見かけることが増えてきました。

シジュウカラってどんな鳥?
シジュウカラ科。主食は昆虫。
| 科 | シジュウカラ科 |
| 英名/学名 | Japanese tit/Parus minor |
| サイズ | 14.5cm程度 |
| 分布 | 日本全国。住宅地から山林まで幅広い環境で見られます。 |
特徴と外見
シジュウカラはシジュウカラ科に属する鳥で、英名は”Japanese tit”、学名はParus minorです。体長は約14.5cmで、お腹に縦一直線に走る黒い”ネクタイ”模様が特徴的。このネクタイはオスの方が太く、メスは細めであるため、雌雄の見分けが可能です。また、背中の鮮やかな黄緑色とコンパクトな体全体の配色が目を引きます。
雌雄の見分け方
オスの方がネクタイが太い。メスは細い。
生息地
シジュウカラは住宅地や山林、公園など幅広い環境で見られ、1年を通して観察可能な鳥です。人をあまり恐れず、郵便受けや巣箱に巣を作ることもあります。秋から冬にかけては他のカラ類やエナガと混群を形成し、賑やかな姿を見せます。
シジュウカラの鳴き声
ジュウカラの鳴き声は多彩で、さまざまなパターンがあります。
| 地鳴き | ツーチ、ツツピ、ツッ 高い声でヒーヒーヒー 早口でジキジキジキ |
| さえずり | ツッピツッピツッピツッピ チツピーチツピーチツピー チペチペチペチペ |
シジュウカラは多彩な鳴き声を持ち、状況に応じて使い分けています。特に、天敵に遭遇した際には特定の警戒音を発し、仲間に危険を知らせます。例えば、ヘビを発見した際には「ジャージャー」と聞こえる特別な鳴き声を発し、仲間に警戒を促します。
ヤマガラの鳴き声と似ていますが、ヤマガラは3拍子(“ツツピーツツピー”)、シジュウカラは2拍子(“ツピツピ”)で聞き分けることができます。
他のカラ類とどう見分ける?
シジュウカラを見分けるポイントはネクタイ模様と背中の黄緑色。また、カラ類の中では比較的体が大きいことも特徴です。


カラ類の中でも体が大きく、背中の鮮やかな黄緑色もシジュウカラを見分けるポイント。
シジュウカラの生態
群れで生活する秋冬
秋から冬にかけて、シジュウカラは群れで生活するようになります。他のカラ類やエナガと混群を形成することも多く、混ざり合った群れを見ることができる季節です。ただし、コガラのように秋に餌を蓄える習性はありません。
意外な階級社会
シジュウカラの群れには力関係があり、オスがメスより強く、大人が若者よりも優位です。また、群れに新しく加わった個体は、以前からいる個体よりも劣位となる傾向があります。
- オス > メス
- 大人 > 若者
- 以前からいる個体 > 新しく加わった個体
このため、新しく群れに入った若いメスが最も力が弱く、餌場を譲ることが多いです。
ネクタイを使ったなわばり争い
2月以降の繁殖シーズン前になると、オスはネクタイを見せつけ合い、なわばりを主張します。羽を広げて、胸を張り、ネクタイを見せ合っている姿に出会えたらラッキー。今、壮絶なバトルが繰り広げられています。
2月になると、冬越えのために集まっていたメンバーは散り散りになり、雌雄ペアになって群れから離れ、なわばりを作ります(なわばりは直径100m程度)。ここで自分のなわばりを守るためにネクタイを見せ合います。
なわばりの広さ
一般的には直径100メートル程度とされています。ただし、生息環境によっては行動範囲が変化することもあります。例えば、緑被率の低い都市部では、必要な採餌場所を確保するために行動半径を250メートル程度まで広げることがあると報告されています。
巣作りと求愛行動
繁殖シーズンに入ると、オスはメスに巣作りに適した木の穴や場所を紹介します。お気に入りの場所が見つかると、オスは頬の白さをアピールしてメスの関心を引こうとします。このアピール行動は、観察する楽しみの一つです。
シジュウカラの離婚率は10%
シジュウカラのメスとオスは仲が良く、求愛行動も良く観察されています。ちなみに、翌年の離婚率は10%程度。多いのか少ないのか…?
シジュウカラの知能と行動
言語能力
シジュウカラは、多様な鳴き声を組み合わせて情報を伝達する高度なコミュニケーション能力を持っています。研究によれば、シジュウカラは文法のルールを当てはめることで、初めて聞いた鳴き声の組み合わせも正しく理解できることが明らかにされています。
参考:https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research-news/2017-07-28?utm_source=chatgpt.com(京都大学)
リスク選好性
シジュウカラは、他の鳥類に比べてリスクを好む傾向があると研究で示されています。これは、シジュウカラが動物食性(昆虫など)に偏り、変動する餌資源に対応するためと考えられています。
参考:https://www2.sci.hokudai.ac.jp/dept/bio/research/2507?utm_source=chatgpt.com(北海道大学 研究トピックス)
シジュウカラの観察ポイント
シジュウカラは人懐っこい性格で、都市部の公園や庭先でも観察することができます。巣箱を設置すると、高い確率で入居してくれるため、身近でその生態を観察することができます。また、季節によって群れの構成や行動が変化するため、年間を通じて観察の楽しみが尽きません。
参考:
https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research-news/2018-01-30?utm_source=chatgpt.com
https://www.jstage.jst.go.jp/article/esj/ESJ52/0/ESJ52_0_637/_article/-char/ja/?utm_source=chatgpt.com

